今回のお話は、我が家の発達っ子・天ちゃんの「習い事」事情です。
健常児でも「何をさせたらいい?」と悩むと思いますが、発達っ子の習い事は更に悩みが深いですよね。
現在、天ちゃんは、絵画教室に通っています。
天ちゃんの習い事に関しては、試行錯誤を繰り返しているところです。
実は、その前は3年ほどドラムを習っていました。
この記事では、我が家の経験の中で分かった「向き・不向きの見極め方」「辞めどきの判断」などを実体験を交えて紹介します。
興味のあることからスタート!ドラムへの憧れ
天ちゃんがまだ保育園に通っていた頃のこと。
聴覚過敏で音に敏感な天ちゃんですが、音楽が大好きで、歌ったり音に合わせて体を動かしたりするのが日常でした。
家でも無音が苦手で、いつも何かしらの音があると安心するような様子でした。
そんな天ちゃんが夢中になっていたのが、NHK教育の『ムジカ・ピッコリーノ』。
ある日、番組を見ていた天ちゃんがポツリと一言。
「お母さん、ドラムが叩いてみたい」
ドラム!?
親としては「簡単に始められる楽器じゃないよね…」というのが正直な感想。
でも、実は天ちゃん、保育園の和太鼓の時間が大好きだったんです。
おばあちゃんがリサイクルショップで和太鼓を見つけて、買ってくれたこともありました(笑)
そんなある日、地元で有名な和太鼓チームが団員募集をしているのを発見!
全国大会優勝・海外遠征の実績もあるチームで、私の方が「もしかして…天ちゃんと一緒に海外とか行けちゃう?」とウキウキ♪(笑)
でも、見学に行ってみて現実を知ることに…。
そのチームの練習はまさに「本気」そのもの。
演奏に鳥肌が立つほど感動しましたが、天ちゃんの特性(集団行動の苦手さ、空気が読みにくい、多動など)を考えると、張り詰めた雰囲気の中で同じように取り組むのは難しいかもしれないと感じました。
ちょうどそんな時、天ちゃんが通っていた美容室で「近所にドラム教室がある」との情報が!
「さすが天ちゃん、引きが強い〜!」とびっくり(笑)
太鼓にするか、ドラムにするかは、ドラムの体験をしてから、天ちゃんに決めてもらうことにしました。
ドラム生活3年間のリアル
その後、ドラム教室の体験をしてみて、天ちゃんが選んだのは「ドラム」でした。
ドラムを習うにあたり、自閉スペクトラム症の診断が出ている障害児でも受け入れ可能かどうかは確認しました。
こちらの教室は、ダウン症の子も通っていて、障害の有無は関係なく音楽を楽しむことをモットーにされていて、快く受け入れて頂きました。
こうして、5歳の年長さんから、ドラム教室に月2回通うようになりました。
天ちゃん、ドラムの練習は?
もともと不安感の強い天ちゃん。送迎するだけでなく、レッスン中はスタジオ外の待合室で私が1時間待っている必要がありました。
なので、この1時間は、いつも私の読書や勉強、手帳を広げて考え事をまとめる時間にしていました。
そして、天ちゃんの練習はと言えば、最初は音に親しむという事で、音楽教室にある全ての楽器を持ち込んで好きに鳴らしていいと言われ、色んな楽器を触らせてもらい楽しんでいました。
でも、ずっとドラム以外のものばかり触って、なかなかドラムの練習にならず。
鉄筋叩いて、シンセサイザー鳴らして、ドラム少しだけ叩いて、好きなように歌って…(笑)
なので、1年経っても全く叩けるようにならず。(^◇^;)
これでは、お金も無駄になり、先生にも教えるのが仕事なのに申し訳ないと感じました。
保育園の和太鼓では、教えてもらった通りにしっかり叩けていた天ちゃん。
ということは、「教え方の問題ではないか?」と私は思いました。
受け入れてはもらえたけれど、天ちゃんへの教え方、練習のさせ方が先生にも分からないのかもしれない。
そう思って、天ちゃんの特性に関することを学校用にまとめていたので、ドラムの先生にも渡す事にしました。
そして、保育園では太鼓が出来ているので、「繰り返し同じことをさせること」、「集中力が続かなかったら少し他のことをさせて休憩させてもらうこと」をお願いしました。
さらに、天ちゃんに習い事は、好きなことして遊ぶ時間ではなく、ドラムが出来るようになるために練習を繰り返す時間であることをお家でよく話して聞かせました。
すると、天ちゃんは遊びを交えながらも、ちゃんと練習に取り組むようになりました。
8ビートの練習から始めましたが、手はなんとか動かせても、“手と足を同時に”がどうしても難しかったようです。
天ちゃん、ドラム教室終わりにしようか?
そのうち段々と朝の登校時に「今日はドラム教室の日だよ!」というと、「え〜っ、、行きたくない」と言うようになりました。
更には「もう出来るようになったからいいの!」と、怒りが爆発するような反応を見せることが増えました。
まだ基本の8ビートも叩けない状態でしたが、本人の中では『もうできた!』という感覚だったようで、これ以上の上達は難しいかも…と思いました。
私自身、音楽は好きだけど楽器はできないので、天ちゃんがドラムを叩けるようになったらそれだけでカッコいいなぁと、ちょっと憧れの気持ちもありました。
それに、ドラムを思い切り演奏できたら、天ちゃんのストレス発散にもなるし、心の安定にもつながるかも…と期待していました。
でも、少しずつ「もう無理かもしれない」と感じるようになってきた頃、練習日に荒れてしまうことも増えてきて。
ここが限界、潮時だな…と思い、天ちゃんと話し合って、ドラム教室を終えることにしました。
余談で親バカな話ですが、天ちゃんは歌がとても上手です♪(´ε` )
音楽教室の発表会で天ちゃんがステージに上がると「あの子歌が上手い子だ!」という声が周りから聞こえました。
天ちゃんがもしもう一度音楽がやりたいと言ったら、「ボイストレーニング」にしようと思っています。
現在は「絵画教室」へ!好きと得意を活かした習い事
ドラム教室をやめた後、現在は月に2回「絵画教室」に通っています。
絵画教室を選んだ理由は、家でずーっと絵を描いたり、折り紙や工作をしているから。
歌も上手な天ちゃんですが、絵や工作もとても得意なんです。
思いついたものを、迷いのない線でサラサラ〜っと描いてしまう!
保育園でものびのびとした素晴らしい作品を描いていましたし、小学校でも「これは天ちゃんの作品?」と皆が驚くような大作を作ってきました。
ちなみにこれは小学校の図工の時間に作った帽子。
固定概念に囚われない、自由な発想で作り上げ、先生や同級生、そして家族も!
みんなを驚かせました(笑)
写真を見たりせず、自分の頭の中にあるキリンの映像で作り上げたそうで、発達っ子の類稀なる記憶力と再現性にも驚かされました!

私は絵心はありませんが、折り紙はちょっと得意。
一緒に楽しんでいるうちに、天ちゃんは折り紙の本を自分で読んで、どんどん折れるようになりました。
どうしても分からないところだけ、私が手伝っています。
私が習い事選びで大切にしている3つのこと
習い事選びで私が特に大切にしているのは、この3つです:
- 天ちゃんが得意なこと
- 将来につながること
- 心の安定につながること
1. 天ちゃんが得意なこと
発達っ子は「好きだけど得意じゃないこと」を続けるのが難しいことも多いです。
ドラムは好きでしたが、継続した練習が必要で、集中力や手足を別々に動かす動作に限界を感じました。
やはり、自然とできてしまうくらい得意なことでないと、継続は難しいのかもしれないと感じています。
2. 将来につながること
天ちゃんの将来の仕事に繋がるようなことを選びたい、と常に考えています。
現時点では、小学校・中学校は支援学級、高校は通信制か、支援学校の高等部が現実的かなと見ています。
支援学校高等部は、高卒資格は得られない代わりに職業訓練的な要素が強く、「将来の職業」も考えていくことが大切だと思っています。
- ドラム → 音楽家・ドラマーなど
- 絵画 → 芸術家・イラストレーターなど
もし絵画教室の次に何か習うなら…と今候補にしているのがプログラミング。
天ちゃんはパソコンに興味があり、ピタゴラ装置のような仕組みを考えるのも大好き。
ゲームも大好きですが、夢中になりすぎる傾向があるので、あえて買わずに見守っている状態です。
でも、特性にハマれば「プログラマー」も向いてるかも?と考えています。
今気になっているのは、「リタリコワンダー」のオンラインプログラミング教室。
発達っ子の親御さんならご存知の「リタリコ発達ナビ」と同じ会社が運営しており、発達特性に理解のある環境で、その子に合ったペースで学べる点が魅力です。

3. 心の安定につながること
発達っ子って、気づかないうちにたくさんストレスを溜めてしまっていることがあります。
でも、そのストレスを上手に発散するのが苦手な子も多いですよね。
だからこそ、「夢中になれる時間」「無になれる時間」があるって、とても大事。
今は、天ちゃんが好きで得意なことを、気分転換もかねて楽しめるような習い事を選んでいます。
いつか、天ちゃん自身が新しい世界を「やってみたい!」と思ってくれたら嬉しいなと思いながら、今は天ちゃんの「今」に寄り添っていこうと思っています。
まとめ:発達っ子の習い事は「本人主導」で、柔軟に選んでいい
発達っ子の習い事は、健常児以上に悩むものだと思います。
迷ったときには、「みんながやっていること」や「親がやらせたいこと」ではなく、本人主導で「得意なこと」「興味のあること」「自然とできること」から始めるのが、うまくいくコツかもしれません。
周りに合わせることで無理をさせてしまったり、親の希望を押し通すことが、発達っ子の特性上どうしても難しい場面もあります。
実は、天ちゃんの習い事を考え始めたとき、最初に候補に上がったのは「水泳」でした。
理由は、顔が濡れるのが大の苦手な天ちゃんに、水への苦手意識を克服してほしかったから。
また、家の近くに海や川があるため、泳げないと困る場面があるかもしれない…と考えたからです。
でも、いろいろな面から考えたとき、天ちゃんにとって水に慣れるというのは、特性上とても大変で、辛いことだと気づきました。
そして、本人がやりたくないことを無理にやらせるのは、やっぱり続かないし、苦痛でしかないと考えて、「水泳」は習わせない選択をしました。
発達っ子の習い事で一番大切なのは、
「無理せず、自分のペースでできて、親子で楽しく通えること」だと、私は思っています。
この記事を最後まで読んでくださったあなたにも、どうか素敵な習い事との出会いがありますように☆
最後まで読んでくださってありがとうございます♪
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