こんにちは、ねこやまです。
この夏休み、8月生まれの長男・天ちゃんが10歳になりました。
私も発達障害児の母として11年目を迎えたことになります。
そんな我が家ですが、天ちゃんが10歳になったこの夏、ずっと迷ってきたことにチャレンジしてみました。
それは、“療育手帳の判定検査を受ける”こと。
5歳で自閉スペクトラム症の診断を受けたときから、主治医には天ちゃんのIQだと療育手帳を発行してもらうのは難しいだろうと言われてきました。
ですが一緒に生活していると、
本当に境界知能なのかな?なんとなく、境界知能よりもう少し知的な支援が必要な気がするんだけど?
このまま大人になると迷い・悩み、困ることが多いだろうな〜
と思うことが多々ありました。
療育手帳は主治医の言葉で判定を受けていないけれど、本当に無理なんだろうか?と、この5年間ずっと私の胸の中に渦巻いていました。
そんなある日、天ちゃんの相談支援員さんの言葉をきっかけに、ずっと迷ってきた療育手帳の判定検査をダメ元で受けてみようじゃないか!と思い、チャレンジしてみたんです。
そのチャレンジの向こう側には、思っていたものとは違うものが待っていました。
今回は、これまでずっと検査結果で境界知能のIQだった天ちゃんが、療育手帳を取得するまで、そして、親としての気持ちを綴ってみようと思います。
このお話が誰かの参考に、そして少し長くなりますが最後までお付き合い頂けたら幸いです。
これまでずっと境界域の天ちゃんの知能

天ちゃんが、病院で自閉スペクトラム症の診断を受けたのは5歳の時でした。
その際に受けた「田中ビネー知能検査V」の結果は、境界域の数値。
その数値を見て、主治医の先生には、「療育手帳は難しいと思うよ」と言われていました。
その時から、母である私の胸に、
“境界域って本当に療育手帳の判定を受けても無理なんだろうか?”
“天ちゃんには理解できない事があるから、将来のために周りに知的な面での支援が必要であることを理解してもらえるものが欲しい”
という想いが渦巻き始めます。
確かに先生の仰ることは分かるんです。
IQが療育手帳の基準より高かったから、難しいと言われるのも当然と言えば当然でした。
発達障害の人は、知的障害がなければ療育手帳も発行してもらえず、障害があることを示すものが存在しません。
だから、支援が必要なのに、福祉サービスを受けられないことがあります。
そこで、天ちゃんの主治医は、精神保健福祉手帳3級を持つことを提案してくださいました。
胸に渦巻く想いを抱えて、3年後。
天ちゃんが8歳のとき、彼の発達の凹凸を知って、得意を伸ばしてやりたいと考え、主治医にお願いしてWISC検査を受けました。
結果、まさかの凹凸がほとんどなしで、IQも前回の「田中ビネー知能検査V」より少し数値が低く出たものの、やっぱり境界域。
“一緒に生活していると知能の問題を感じるのに…”と、胸に渦巻く想いを抱えたまま、天ちゃん10歳の夏を迎えました。
療育手帳の判定検査を受けたきっかけ
この夏、療育手帳の判定検査を受けてみようと思い切ったのには、きっかけがありました。
それは、放デイの受給者証の更新のためモニタリングで相談支援員さんとお話していたときのこと。
天ちゃんの将来のことをどう考えているのかという話になりました。
私は、「中学までは公立中学の支援学級でいいかな。
高校が、支援学校の高等部、支援学校の中でも軽度の子を対象とする特別高等支援学校、通信制高校、そのどれが良いのかまだ分からない」と答えました。
その答えを聞いた相談支援員さんが、
「療育手帳は持っていますか?」との質問。
「持っていません。知能が境界域で、主治医に発行してもらうのはおそらく難しいと言われたので」と答えました。
すると、判定検査を受けてみようと思い切るきっかけになった言葉が返ってきました。
「もし、支援学校の中でも軽度の子が対象の高等特別支援学校(地域によって別の名称の学校もあります)を考えているなら、療育手帳がなくても受けられます。ただ、過去に(私が暮らす地域では)入学後に療育手帳を取ってくださいと言われた人がいます。」
その言葉を聞いた時、やっぱり支援学校に行かせるなら、療育手帳は色んな面で必要なんだと、その必要性を感じました。
それに、職場の社長からも、障害年金を受給申請するときに、子どもの頃から障害があったことが分かるものがあったほうがいいと聞いていました。
精神保健福祉手帳はあるけれど、私が感じている知能的な問題は、この先、それを示すものがないと周りの人には分かってもらえない。
成人するまで、あと10年。一か八か受けてみよう。
挑戦せずにモヤモヤして過ごすより、挑戦してダメだったなら、それはそれで仕方ない。
そう思って、受けてみることにしました。
療育手帳の検査を受けた日

判定検査の予約が取れたのが、夏休み明けでした。
もう少し早く私が思い切って検査予約出来ていれば、夏休み中に受けられたのですが仕方ありません。
天ちゃんには、「手帳の検査を受けて欲しいから、学校を休んでお母さんに付き合って」とだけ伝えました。
現在4年生の天ちゃんですが、実はまだ本人に障害のことは伝えていません。
そのタイミングが、私が天ちゃんのことで抱える悩みの一つでもあります。
その悩みはさておき、言われるがままに検査に付き合ってくれた天ちゃん。
初めての場所や初めて会う人がいると、少し落ち着かなくなるのはいつものこと。
検査の日も、天ちゃんはそんな感じでした。
同じ県内でも運転し慣れない道。ナビはあるけど、道は間違ってない?予約時間に間に合うように着けるかな?天ちゃんの検査結果、どう出るかな?ーー私の胸の中は不安だらけ。
でも、天ちゃんに私の不安が出来るだけ伝わらないようにと、なんでもないふりをして、判定を受ける児童相談所へ行きました。
親の聞き取りの後に、天ちゃんの検査で退室。
天ちゃんには事前に「分からなくても、出来なくても怒られたりしないよ。思うように答えて、分からないところは分からないと答えていいからね」と伝えました。
内心は、“分からないフリして”とか“分からないのがいっぱいあればいい”なんて思う気持ちも心のどこかにあったのは事実です。
でも一番は、“天ちゃんの今の現実の知能レベルを知りたい”でした。
天ちゃんは、1時間以上の検査を集中して頑張りました。
5歳で診断を受けた頃は、集中力がなくて検査が大変だったことを思うと、この5年で大きく成長したのだなと感じました。
全てが終わったあと、頑張ったご褒美に大好きなお寿司をお腹いっぱい食べさせました。
痩せの大食いの天ちゃんは、嬉しそうにお寿司を食べました。
その向かいで、私は全て終わった安堵と共に感じる疲れと検査の結果を受けて、あまりお寿司は喉を通りませんでした。
天ちゃんが美味しそうに食べる姿を愛おしく眺めました。
療育手帳が発行してもらえた!

検査の結果、天ちゃんのIQは、私が暮らす地域の判定基準のIQを下回り、療育手帳が発行してもらえることになりました。
判定結果を心理士さんから伝えられた時、内心“やった!チャレンジ成功!”という喜びもありました。
でも、証明書に書かれていたIQを見て言葉にならない複雑な想いが胸に押し寄せました。
判定検査を受ける前のモヤモヤしていた頃、境界知能で療育手帳がない人は、支援が必要な場面があるのに、支援を受けられないことがあって困ると感じていました。
それに、見た目が健常者と同じだから、分からないことや出来ないことがあっても療育手帳がないせいで、周囲に理解してもらえないことがあることも将来が不安だと感じていました。
ですがー
療育手帳が発行してもらえた=知的な面での支援が必要と公的に認められたということ。
それは、自分が療育手帳を発行してもらえたらと願っていたことであったはずなのに、いざ療育手帳が発行してもらえるとなると、
胸にずーんと重く響きました。
そして証明書に書かれていたIQを見てみると、5歳の頃に受けた田中ビネー知能検査Vの結果よりも下でした。
精神年齢は5歳の頃よりは上がっていたけれど、実年齢とはかなり差があるものでした。
その現実を目にした時、これまで中学までは公立中学の支援学級でいいと思ってきた考えが揺らぎ始めました。
このIQでは、小学校はなんとかなるかもしれないけれど、中学は本人が辛い可能性もあるのではないか?
天ちゃんの特性的なことや苦手とすることも含めて考えると、中学から支援学校へ行くことも考えたほうがいいかな?と感じたんです。
将来の高校進学を考えての療育手帳の判定検査だったはずが、想定外に中学の進路を考える結末になりました。
でも、それも今のタイミングで療育手帳の判定検査を受けたからこそなんですよね。
ちゃんと中学のことを考えるいいきっかけになったと思っています。
療育手帳=「証明」の意味
前述の通り、境界知能の人には、本当は知能の面で支援が必要なのに、そのことを示すものがありません。
そして、見た目は健常者と変わらないのです。
だから、学校や職場で「理解できない」ことがあったとしても、「理解できない」支援が必要な人であることを“証明”するものがないと、“できない人”と見られたり、周りから理解されなかったりして辛い思いをするのではないかと思うのです。
今回、天ちゃんは療育手帳を発行してもらえることになりました。
それでも、見た目が健常者と同じであることには変わりがなく、大変な思いをすることもあるかと思います。
だけど、「療育手帳」という知的な面で支援が必要であることを“証明”するものが持てたことで、いつか社会人になった時に救われる場面があるかもしれないと思っています。
まとめ

今回は、ずっとIQが境界知能の数値で「療育手帳」の取得は難しいと言われてきた天ちゃんが10歳になって「療育手帳」を手にするまでの道のりを綴ってきました。
私は天ちゃんが診断を受けてからずっとモヤモヤを抱えていたので、今回思い切って「療育手帳」の判定検査を受けたことで、複雑な思いも押し寄せましたが、モヤモヤからは解放されてスッキリしました。
もちろん、お話したように新たな迷いに出くわしました。
でもこれも、大事な迷いに出くわした訳で、「療育手帳」の判定検査を受けてみようと思わなかったら、ギリギリまで気が付かなかったことだったかもしれません。
天ちゃんを導こうとしている道が“本当にそれでいいのか”を早めに問い直すきっかけになってよかったと思っています。
私と同じように境界知能で「療育手帳」が本当に取得できないのか迷っているパパやママは、時期や検査で結果は変わることがあるので、ダメ元で受けてみることも一つの方法かもしれません。
色々な人がいて、色々な考え方があるかと思います。
各家庭の見方や考え方があっていい。
我が家の場合は、こうだったということが誰かの参考に、次の一歩のきっかけになれば嬉しいです。
【注意】
※本記事の内容は、私の暮らす地域での事例です。
療育手帳の判定基準、高等特別支援学校のような施設の有無、福祉サービスの提供状況などは、地域によって異なります。
詳しくは、お住まいの自治体の窓口や、主治医・相談支援員さんにご確認ください。
最後まで読んでくださってありがとうございます♪
ブログ村のランキングに参加しています。
いつも応援ありがとうございます!
にほんブログ村
\あわせて読みたい関連記事/
👦[経験談] 発達障害|1歳で違和感、5歳で診断された長男の発達の記録
🌱発達障害の息子の付き添い登校が、私の朝の大事な散歩時間になった。
🎧️聴覚過敏の子どもにイヤーマフを使ってみた|外出が楽になった我が家の体験談
🌿発達障害のある長男との暮らし・支援・育児記事をまとめて読みたい方へ
この記事は
▶︎【発達障害(自閉スペクトラム症・ADHD・LD)のある長男との暮らしと支援まとめ】
の中の1記事です。
特性への向き合い方や、我が家での工夫をまとめています。
同じ立場の方の参考になれば嬉しいです。

コメント